『ピンハネ屋』と呼ばれて

株式会社リツアンSTC 代表取締役 野中久彰

リツアンが考えるエンジニア研修とは?

リツアンのような後発の派遣会社では、大手の派遣会社のような充実した研修設備を持つことはできません。もちろん将来的には充実していかなければならないけれど・・・現実的にはなかなか。ただ、在籍下さるエンジニアの方にはスキルアップの機会は当然必要です。

 

なので、いまリツアンが積極的に取り組んでいるのは他の団体や企業とのタイアップ。例えば、前回の記事でご紹介した「一般社団法人Biz Japan」。彼らは「アントレプレナーシップ」と「グローバル」をテーマに、イベントやプログラムを開催する団体。前回のアメリカ・シリコンバレーへ若手エンジニアを派遣するプログラムから協力させてもらっています。彼らは東京大学の学生を中心とした団体ですが、学部生だけではなく博士課程の研究者や研究機関へのインターン生、また卒業生(社会人)などでも構成されています。

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この彼らは定期的に勉強会を開催していて、前回は弊社の東京チームと都内のエンジニアも参加させてもらいました。今回の勉強会の内容はというと、「ExcelとRによるデータ解析と機械学習」。前回のPythonによる機械学習講習会が少し難しく実践的ではなかったため今回は文系の初心者向けでの開催です。この会の目的を簡単にまとめると下記のような内容となります。

 

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目的1:データサイエンス・機械学習の概要を理解する。

目的2:Excel, Rでのデータの可視化と機械学習をできるようにする。

目的3:CRANの各種パッケージを利用できるようにする。

勉強会は13時半から16時半までの3時間。都内の学生や社会人と共に参加させてもらった。 

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何かを学ぶとき最も大切なものは、それを習得しようとする「学習意欲」だと思う。この学習意欲は「外部的な刺激」が最も効果的に働くように思います。Biz Japanの彼らは年齢こそ若手ですが、日本の最先端をいく頭脳ばかり。彼らの知識も彼らの好奇心も半端じゃない。こういう会にリツアンのエンジニアも参加して彼らと一緒に学び、会話し、食事し、友人知人になり、彼らから刺激受ける。この刺激が会社側が機材を用意し強制的にプログラムを組むよりも効果的ではないでしょうか。ぼくはそう思う。

 

リツアンに在籍するエンジニアからよく聞くのは、前職の派遣会社の勉強会(研修)は休日に強制的に参加しなければならず、しかも、内容は表面的でつまらないものばかりだと。確かに、ぼくも以前に勤めていた大手の派遣会社では定例会や研修は休日におこなわれ出席も強制的で休めば欠勤扱い。そして、定例会の内容といえば、会社からの一方的な報告のみで、エンジニアサイドから出た意見は会社運営にはほぼ反映されない。また、研修も会社の体裁を取り繕っただけの表面的なもの(もちろん派遣会社の中には社内研修が充実している見習うべき会社も沢山ありますが)。これではやはりテンションは下がってしまうでしょう。

 

だから、リツアンでは定例会も勉強会も強制はしません。会社からの報告はメール一本で済むし、営業や労務担当者の会社訪問の際に個別に話せば済むことですから。勉強会(研修)についても「設備」や「プロセス」よりも、その前段階にある「学習意欲」を重視したい。まぁ、これはリツアンのような規模の小さな派遣会社の弱音とも聞き取られてしまいますが、でも今後リツアンが規模を拡大していっても基本的にはこのスタンスは変わらないと思う。

 

なぜなら人の能力には大差はないから。一握りの天才は別として、有名大学を卒業しようが、高校しか卒業してなかろうが人の能力に大差はないと思う。仮に能力を知識量と同義語として位置付けて言わせて頂ければ、「知識量」は「興味の高低」に比例する。例えば、プロ野球が好きなら誰でも選手名鑑を容易く覚えてられるし、日本史が好きなら歴史上の出来事も沢山覚えてられます。結局、知識は対象に対して好きか嫌いか、興味があるかないか、これが重要なように思えます。そして、この興味は他者との関わりのなかで芽生えていく。ちょうど父親が歴史が好きなら、その子どもも歴史に興味を持つように。だから、リツアンとしては、そういった刺激を受ける他者との関わりをエンジニアに提供していきたい。

 

リツアンでは、今後はBiz Japanとタイアップして月2回ほどの勉強会を開催していく予定。場所は、リツアンの東京オフィスの会議室や貸会議室。参加者は、都内の大学生、社会人、そしてリツアンのエンジニア、またはリツアンに興味を持っているエンジニアの方など広く一般に公開して。講習テーマは、その都度必要性に応じてBiz Japanのメンバーが主導して考えてくれます。講習後は、軽食をはさんで参加者との交流会。その席で参加者同士がお互いに刺激しあれば成果だと位置付けている。Biz Japanのメンバーは年齢こそ若いですが、やっぱり知識量が半端じゃない。情報も最先端をおさえている。そして、彼らは今後の日本のモノづくりを間違いなくけん引していく者ばかりだ。だから刺激としても参加者の今後人生の人脈としても研修の一日は決して無駄にはならないはず。

 

そして、こんな話をクライアントの担当者様と話をしていたら有難いことに数社から是非うちでも協力させてほしいとの話をもらった。無料でクライアントの大会議室を使ってもOK、また教育者もクライアントの担当者がやってくれると。テクニカルな講習は技術部門の担当者、ヒューマンスキルの部分はクライアントの人事の担当者がやってくれると・・・ホントありがたい話です。

 

企業は、やっぱり優秀な若手エンジニアを求めています。早い段階から学生とつながっていれば、その後の新卒採用にも優位に働きますし企業の知名度を上げることにもつながります。特に中規模の会社やベンチャー企業は、大企業と比べ知名度はない。でも、伸びている会社は、やっぱり面白いことをやっているし、組織の一部でなく会社を主体的にリードしていってくれるような優秀な人材を一番求めている。学生側にとっても企業側にとってもデメリットはないはずだ。また、リツアンのエンジニアも派遣先の担当者以外の方と接する機会が増えれば、もしかするとそこで直接雇用の話にも発展するかもしれない。1つの講習に、単なるスキルアップの為の学習だけではなく、興味の源泉たる刺激や、また人との交流や人脈作りに、さらに転職活動の場など、様々なメリットが発生するのならばモチベーションは上がるのではないでしょうか。

 

これがリツアンが考えるエンジニアの研修です。

 

◆ 第8期(2014年8月~2015年9月迄)の年間報告を新たにまとめてUP致しました

rstc928.hateblo.jp

 

①リツアンの給料規定を知りたい方はこちらの記事から

 派遣社員の給料明細をお見せします。 - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

こんな動画をつくりました。10年間で1500万円の所得格差! - 『ピンハネ屋』と呼ばれ

②リツアンが目指している理想の派遣会社を知りたい方はこちの記事から

僕が派遣会社を設立した理由 - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

リツアンが目指す理想的なエンジニア派遣会社とは? - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

リツアンはなぜ?内勤社員が少ないの? - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

セルフ式ガソリンスタンドのような派遣会社 - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

 

③派遣社員として働いている方には覚えておいて欲しい記事はこちらから

ぜひ覚えておいてほしい傷病手当金という保障制度 - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

エンジニアの派遣社員は断然、時給のほうが得! - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

 

【特設】なぜか?マニ―パッキャオ!

マニー・パッキャオとランチ&ディナー - 『ピンハネ屋』と呼ばれて

 

 ④動画でリツアンを知りたい方はこちらから

下記はリツアンのPR動画です。お時間がある方はぜひご覧ください!

        www.youtube.com

 

⑤漫画でリツアンを知りたい方はこちらから

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