『ピンハネ屋』と呼ばれて

株式会社リツアンSTC 代表取締役 野中久彰

東京オフィスを移転しました

リツアンの東京オフィスを移転しました。

 

場所は、東京都目黒区駒場。

新しいオフィスは、駒場東大前駅から徒歩3分の賃貸の一軒家。

今年の4月ごろから借りている。

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実はここの入居者は、リツアンだけではなく若い研究者や学部生が運営しているコラーニングスペース"KOMAD"も入居している。KOMADとは、真剣に学ぶ、コマバ(駒場)のノマドのためのコラーニングスペースの略で、東京大学、東京藝術大学、慶応義塾大学、早稲田大学などの研究者や学生たちが、勉強したり、議論したり、大学のゼミを開催したり、サークルのミーティングに使ったり、またBBQや誕生日会などの余暇も楽しんだりと利用方法はいろいろ。

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この場所に弊社の東京オフィスを移転したのは、今年のはじめころ東京大学の研究者や学生たちと皆でわいわい飲む機会があって、その際に駒場には学生が真剣に学んで、議論して、情報交換して、活発に交流しあう場所がない、学生が自由に活動できる空間が欲しい・・・みたいな話を聞いたから。

 

なので今年の4月ごろ東京大学駒場キャンパス近くの一軒家を借りた。この一軒家は、うちの東京メンバーだけが使うのには少々もったいないくらいの広さ。だからKOMADメンバーに、この空きスペースを有効に活用してもらっている、そんな仕組みのスペース。

 

KOMADには常時、十数人ほどの研究者や学部生が出入りしている。だから、はじめて弊社の東京オフィスに来られる方は少し驚かれるかもしれない。普通に学生がうろうろしている 笑。しかも普通の一軒家だし 笑。彼らは難しそうな資料に目を通していたり、真剣にパソコンに向かい合って何かを調べたり、本気で議論をしていたり、また皆でわいわいご飯食べていたり、そんな風景をみれば初めて訪れる方の多くは驚かれるだろう。 

 

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もしかすると応募者やクライアントのなかには、こんなリツアン東京オフィスの風景をみて「会社の本来の姿ではない!けしからん!」と拒否反応を起こす方もいるかもしれない。普通の企業のオフィスは、高層ビル群の一室にあるし、セキュリティの関係で外部者は立ち入り禁止だし(この点については大丈夫。若い知性がいろいろやってくれてるから万全)、もっといえば会社のオフィスの雰囲気は、なんていうのか重厚感がなければならないような、だからもしかするとお叱りをうけるかもしれない。ただ、僕はKOMADに東京オフィスを移転してよかったと本当におもう。

 

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KOMADに集うメンバーは、これからの日本をけん引していくであろう若い知性たちだ。僕たち昭和世代の大人たちがイメージする軽い学生ノリのそれではない。彼らは、KOMADをたまり場にしてワイワイふざけているわけでもない。彼らは本気だ。本気でこの国の未来のカタチを考えている。彼らが何を学んでいるのか残念ながら僕たち凡庸には理解できないけれど(笑)、ただこの場所が清新な空気に満たされていることはだけは充分に感じ取れる。知的で良質な空間ができあがっているとおもう。

 

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そして、このKOMADは、結果的に僕たちリツアンにも多くの副産物をもたらしてくれた

 

うちの東京メンバーは、彼ら若い知性と毎日顔を合わせることができる。彼らからいろいろな未来の話を聞ける。これからくるであろう、僕たちにはよくわからない未来技術についても聞けばすぐ教えてくれる。

 

多くの人がそうだとおもうが、社会人になるとどうしても目先の目標や数字に気を取られ、その先の未来を考える精神的余裕がなくなってしまう。とくにリツアンみたいな少人数で回している会社では、一人何役もこなし、余計に視野が狭くなってしまう。組織を構成する社員のひとりひとりがそうなれば、自ずと会社全体もそうなってしまうものだ。そして、経営が近視眼的になれば組織は衰退していく。とくにリツアンみたいな静岡県の地方に本社がある田舎企業では、まぁ会社の所在地は関係ないなかぁ・・・それよりも僕みたいな出来損ないが代表を務める会社では、いままでそれが大きな脅威となってうちの社員に圧し掛かっていたとおもう。みんな優しいから口には出さなかったけれど、それが大きなリツアンの課題だった(笑)

 

ただ、その脅威が今では少しずつ薄れてきた。いま一緒に同居してくれている彼ら研究者や学生は常に先を見ている。一歩も二歩も先の未来を想像している。というかその日本の未来を彼らは自らの手でつくろうとしている。リツアンは今 そんな未来と同居している。だから、リツアンにとってKOMADと出会えたことは、ものすごく幸せなことだと強く実感している。

 

これから先の未来は、テクノロジーがかつてないほどに急速に進歩していく。社会は、ますます技術的な領域に入ってくる。そんな未来を彼らは不確実だという。これまでの人生モデルは通用しなくなるともいう。こんな未来予想が困難な時代において、エンジニアはその時々に合わせてスキルを磨いていかなければいけない。今後、どんな能力が求められてくるのか?何をどうやったらその能力を習得できるのか?エンジニアは常に自問して時代を先取りしていかなければいけない。時代の最先端を走り続けることがエンジニアにはますます求められてくる。

 

僕たちリツアンには無理だった。恥ずかしいことだけど、僕たちリツアンには彼らエンジニアの相談相手になる資格も能力もなかった。こんなことを言うと、おいおい!しっかりしろよリツアン!と叱られるかもしれないけれど正直に言って無理だった。隠しても仕方ない。一介の派遣会社の営業マンすぎない僕たちには、現在の複雑でしかもスピードが早いテクノロジー進歩についていけない。ましてやそんなテクノロジーの未来を予想することなどできるはずがない。これについては安易な知ったかぶりは厳禁、絶対にダメだ。この回答には、エンジニアの将来や彼らの家族の生活がかかっているから。ミスは許されない。

 

こんな気が重たくなるテーマが僕たちリツアンに圧し掛かっていた。そんなときに登場してくれたのが、このKOMADに集うメンバーたちだった。彼らは、良き相談相手になってくれる。自分の研究対象の専門領域だから、この未来のテクノロジーについて誰よりもわかりやすく噛み砕いて講義してくれる。彼らは、日本の最高学府と呼ばれるところの研究者や学生たちだ。これほどリツアンにとって心強いものはない。

 

リツアンは、エンジニア、クライアントそして弊社が「平等に利益を享受する」仕組みを経営の羅針盤としてきた。もちろん、これからもそれを大切にしていく。

 

研究者や学生たちにとっては、東京駒場に真剣に学び、議論する場所がない。いろいろ活動できる自由なスペースが欲しい。一方、僕たちリツアンにとっては、テクノロジーが主役になる未来の世の中を紐解けないし、予想すらできない。誰か専門家に相談したい。

 

KOMADは、お互いを補いメリットを平等に与えてくれた。だから本当に感謝している。

 

ちなみに、このKOMADに僕は一回も行ったことがない。これからも多分行かない。絶対にとは約束できないが、たぶん行かない。理由は、簡単であくまでもこの場所は真剣に学び議論する知性のスペース。僕みたいな凡庸がしゃしゃり出れば、せっかくの良質な空間を汚すことになる。企業色をKOMADに入れちゃ絶対にいけない。繰り返すが、このKOMADは、あくまでも真剣に学ぶ、コマバ(駒場)のノマドのためのコラーニングスペース。だから、ここをサポートしている会社の代表が行かない。僕自身を出入禁止にした(笑)KOMADというスペースの目的や意義を伝える際に、これほどわかりやすい事例はないから。僕自身を出禁にした。

 

僕自身は、KOMADに集うメンバーと近くの居酒屋で、彼らから未来の話を聞かせてもらうだけで充分。

 

今日、あえてブログにKOMADを掲載したのは、初めて訪れる応募者の方に、この場所の目的と意義を伝えたかったから。少しでも驚きを軽減するために。

 

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